こんにちは!

先日予告しました通り、スクロヴァチェフスキ指揮読響のブル8を聴きました。

ブルックナー:交響曲第8番ブルックナー:交響曲第8番


アーティスト:読売日本交響楽団 スクロヴァチェフスキ(スタニスラフ)

販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント

発売日:2010/09/29
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昨日、封を開けて、「さわりだけつまみ聞きしようか・・・」と軽い気持ちで
プレーヤーのプレイボタンを押したこのディスク。

あまりの素晴らしさに、全曲通して2回繰り返し聴いてしまいましたよ。

未曾有のブル8祭りとなった、今年3月末。
ちょっと集計してみました。

3/25 インバル指揮都響(ノーヴァク版第1稿)@東京文化会館
3/25 スクロヴァチェフスキ指揮読響(ノーヴァク版・ハース版の折衷) @東京オペラシティ
3/26 スクロヴァチェフスキ指揮読響(ノーヴァク版・ハース版の折衷) @ サントリーホール  
3/26 秋山和義指揮広島響(ノーヴァク版第2稿)@広島厚生年金会館               
3/27 ティーレマン指揮ミュンヘン・フィル(ハース版)@ アクロス福岡 
3/28 ティーレマン指揮ミュンヘン・フィル(ハース版)@横浜みなとみらい

いや、異常ですよ、これ。
4日間で6回の演奏。平均1日/1.5回・・・
日本人どんだけブル8好きやねん(って私もか)。
私が行ったのは一発目のインバルだけです。

スクロヴァチェフスキ/読響に戻します。
このブル8祭りの中でも、多くの聴衆が涙し、「最高」の評価を与えたのは、
他でもないこのスクロヴァチェフスキの演奏なのです。
(読響はチケットの捌きが悪いので、1000円の当日学生券もあったとか。本当に行けばよかった・・・)

このブル8は、スクロヴァチェフスキの読響常任指揮者としての、最後の演目でした。
26日サントリーホールでの定期演奏会が最後の演奏会となりましたが、
このCDは25日、東京オペラシティでの追加公演のライヴ録音です。

全楽章通じて、枯れた味わいなど微塵もない演奏で、
ブルックナーに求められることの多い宗教性というよりは、
生きた人間の温かな息遣い、喜怒哀楽といったものが露骨になっているかと思います。

第1楽章冒頭の低弦は無骨。
全体的に極めて鋭いアタック・勢いのあるボウイングが印象的です。

全楽章見事ですが、何といっても、この演奏の真骨頂は第4楽章:フィナーレでしょう。
絶妙にテンポを動かしつつ、威風堂々と曲は進むのですが、
マエストロも感極まったのでしょうか、これまでの読響との演奏を愛おしく懐古するかのような趣すらあります。
コーダでのトランペットの刻むリズムの強調など、曲中で色々といじってはいるのですが、
あざとさを感じさせないのが巨匠の老練な技なのでしょうね。
雪崩れ込むように曲は閉じられます。

読響も、圧倒的パワーの金管群を初め、全力でスクロヴァチェフスキの要求に応えています。
いつもながら、その響きの豪壮さは国内では屈指のもの。

なお、一般にbetterとされているサントリーホールでの公演は、
下のようにブルーレイで発売されます。
欲しいですけど、財布は軽い軽い・・・(泣)

ブルックナー:交響曲第8番&第9番 [Blu-ray]ブルックナー:交響曲第8番&第9番 [Blu-ray]


販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント

発売日:2010/11/17
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チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルは晩年、ブルックナー演奏を求められ続けましたが、
その場所は本家ヨーロッパに続き、日本が最も多かったと言います。

―伝統的な交響曲作曲家としての頂点を極めたブルックナー。
(その後に続いたマーラー、ショスタコーヴィチらは、どんどん巨大化していきました)
ベートーヴェンなどと同じく、暗→明(勿論こんな単純な話ではありませんが)の方向性の顕著なこの8番は、とりわけ日本人の心に深く沁み渡るのでしょうか?
いずれじっくりと考えてみたい問題であります。