ウィーンなう。明けましておめでとうございます!

December 29, 2010

第1回ヨーロッパ旅行 Part 1: Paris - Berlin

こんにちは。昨夕、プラハ→フランクフルト→成田へと飛んで帰ってきました。

今回が僕にとって人生初のヨーロッパ巡りで、20日から29日、9日間の旅でありました。
総括してみると、本当にあっという間の日々だったなぁと思います。
ウィーンのシュテファン大聖堂の壁、チェコのビアホールの床・・・。
あらゆる場所に、これまでヨーロッパが歩んできた輝かしくも苦難の多き歴史を感じ、感慨もひとしおでした。かつて大作曲家達がこのカフェでお茶をし、そしてこの道を歩きながらあのメロディを思いついたのか・・・そう思うと、作品への共感も増すものですね。
さて、無駄話はこれくらいにして、それでは早速旅行記を綴って参りたいと思います。

成田国際空港(千葉)~ シャルル・ド・ゴール国際空港(パリ)

12/20の朝、成田を出てパリへ。大雪のため欠航を心配していましたが、無事出発できました。
そして、コードシェア便でテーゲルへ・・・と思ったらここでまさかのCancelled「欠航」。雪が降っていたのは確かですが、既に峠は越えていたように思いましたが。そして、4時間ほど荷物を抱えたままシャルル・ド・ゴールで並び、クッタクタになったころようやくパリでのホテル及びつぎのフライト(翌日)のチケットを入手、バスでホテルまで向かい、午前1時頃就寝。

109adbcd.jpg

途方に暮れて力なく一枚。

シャルル・ド・ゴール国際空港(パリ)~ テーゲル国際空港(ベルリン)

翌朝、ホテルでの食事の後、再び空港に向かいます。フライトスケジュールを確認すると、今度は大丈夫そう。なんとか午後の便でベルリンへ向かいます。それにしてもこのシャルル・ド・ゴール、サービスといい造りといい、本当に酷い空港。二度と経由しないでしょう。そしてベルリンについてもまたトラブル発生。荷物がない。パリで、「荷物はちゃんとあるんですよね」と確認して、あるということだったのに・・・。最悪。トランクの行方を確かめるかめ、テーゲルにてクレームするも、到着していないとのこと(ちなみにまだありません)。
そうしている間にゲルギエフ指揮するベルリン・フィルのコンサートの開演時間が迫り、タクシーでホテルに急ぎ、その後はフィルハーモニーまで走ります(幸い、ホテルからフィルハーモニーまでかなり近かったです)。何とかホールに駆け込むと、既にコンサートマスターのガイ・ブラウンシュタインが入場していました。危なかった・・・・・・。そしてゲルギエフ入場。以前も書いたように、この日はゲルギエフにとって実に10年ぶりのベルリン・フィル指揮でありましたので、気合いが入っていたように感じられました。一階右方2列目という良席に恵まれたこともあり、マツーエフ、ゲルギエフそれぞれの鼻息や唸り声がダイレクトに聴こえてきます。ベルリン・フィルの誇るコンバス群も眼前で、物凄い気迫。
一曲目はシチェドリンの作品、交響的ディプティク(ドイツ初演)。力強い弦の響きや、諧謔なソロを披露したかと思えば炸裂する金管・打楽器群が壮烈な、如何にも「ロシア」といった作品でとても楽しめました。
つづいて、マツーエフをソロに迎えてのラフマニノフの第3番。マツーエフはゲルギエフ&マリインスキーとの来日公演でも急遽出演し、ショス1で会場を大いに沸かせたようですが、この日がベルリン・デビュー。
オケの序奏に続き、しっとりと引き始めるわけですが、もう弱音のニュアンスから重厚な強奏まで、超絶的な芸術性。ゲルギエフもぴったりと合わせて、圧倒的なクライマックスを創り上げました。会場は大ブラヴォーで、マツーエフは花束を手にしてご満悦の様子。
さて、休憩後はいよいよ「展覧会の絵」。冒頭のペット・ソロ、ああいい音色だ~と思っていたら、一音吹き損じました。確かタルケヴィさんだったと思いますが、普段完璧な演奏を聴かせる方だけに会場では失笑が起こっていました(笑)。もちろん、その後はベラボーに巧かったですよ。
それにしても彼ら、いつも日本のオケばかり聴いているとその没入ぶりに圧倒されますね。
技巧は恐ろしいほどあるのですが、だからと言って余裕たっぷりに演奏するのではなくて、「音楽を創る」ということに全精力を傾けて弾いていて、音圧がすごいんです。
ゲルギエフの解釈も、01年?のウィーン・フィルを指揮したディスクよりもテンポがどっしりとしており、また細部の彫琢も緻密。ベルリン・フィルの重心の低い音色もそこに加わり、素晴らしい演奏となりました。客席も、スタオベにはなりませんでしたが盛況。久々の登場を歓迎していました。

882f3216.jpg

開演前のフィルハーモニー

9ebe0bd7.jpg

終演後、喝采に応えるゲルギエフとベルリン・フィル

(次回に続く)

mixiチェック
takupon68 at 16:46│Comments(0)旅行 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
ウィーンなう。明けましておめでとうございます!