こんにちは。
もうすぐ学校でSpelling Beeという英単語テストがあり、今日はそれに向けて勉強していたのですが、
その休憩の合間に聴いたのがこちらのCD。

Symphony No 8/Bruckner

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ジュリーニ指揮ベルリン・フィルのブル8、ノーヴァク版に忠実な演奏だとのことです。
1984年のライヴ録音ですから、カラヤンとベルリン・フィルとの関係が決裂している中の演奏ですね。
(ちなみにクラリネットはマイヤー氏とのこと)

私はジュリーニがウィーン・フィルを指揮してDGに入れたブル8は未聴なのですが、
このベルリンとの演奏を聴いてこれはすぐにでも手に入れたいと思いました。

本当に半端でなく、スケールが大きい。「大伽藍」という言葉はこの演奏の為にあるよう。
最近ブルックナーのCDといえばインバル/都響の5番や8番ばかり聴いていたので、なおさら圧倒されてしまいました(いや、都響が悪いのではないのですが、ベルリン・フィルが凄すぎるのです)。
ノーヴァク版を使用しながら85分超のスロー・テンポを支える超絶的合奏力。カラヤンと決裂していた彼らは、一層ジュリーニを信頼し、その巨匠的ブルックナー解釈に応えようとしていたのでしょう。
途中アンサンブルが乱れることが数度ありますが、決して動じずに「自分達の音楽」を奏で続ける。そこに彼らの音楽性の素晴らしさ、潔さがあります。特に、低弦の大地を揺るがすような圧倒的な音圧は、この演奏において絶大な効果を発揮しています。昨年12月に私が現地で聴いた際も、低弦の存在感は群を抜いていました。きっと彼らが守ってきている音なのでしょう。

そして、ジュリーニの解釈。晩年の彼の人気は、カラヤンを凌ぐものだったと言われますが、それも大いに納得です。純朴で、洗練されすぎていない響きの美しさ。そして何より、全曲に満ちあふれる「祈りの歌」(彼が口ずさむ歌も随所で聴かれます)。皮肉な事ですが、カラヤンが極限まで絞り上げ、鍛え上げたオーケストラの音色が、ジュリーニの指揮のもとで解き放たれ、嬉々として壮大な音響を作り上げているようにさえ思えるのです。しかし、そうやって自由に解き放たれつつも、結局手綱を握っているのは指揮者なのです。やはりジュリーニの愛すべき人柄がなせた、巨匠の技なのでしょうか。
この演奏の白眉は第3楽章でしょう。深遠なアダージョですが、この演奏には溢れんばかりの安らぎがあります。ベルリン・フィルの弦楽の絶美の音色が演奏の魅力を高めていることは、言うまでもありません。

なお、音質は中の下といったところで、やや物足りないというのが正直な感想です。アナログ録音ゆえの経年劣化でしょうか、分離感や透明感はあまり感じられません。ただ、ベルリン・フィルの音色や豪壮な迫力を感じ取るのには十分です。

彼がウィーン・フィルを指揮したブラームスの交響曲などを聴いて、「美しい演奏だが締まりがない」と思っていた私にとって、今回ベルリン・フィルとのブル8は、両者の美点が見事に融合し、神々しいまでの境地に行き着いた至高の名演でありました。私の20数枚の所持音源の中でも、最上の演奏の一つであります。
Testamentレーベルからは、同じ組み合わせによるブルックナーの7番等、ジュリーニのライヴ録音が多数リリースされていますので、また手に入れて聴いてみたいと思います。ブル7は、ブルックナーの中でも際立ってメロディの美しい楽曲。ジュリーニで悪かろうはずはありません。

Symphony Bo. 7/Bruckner

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