2011/8/25 SKF松本2011 バルトーク2本都響の2012-13年楽季に思うこと

August 30, 2011

2011/8/29 大野和士指揮東京フィル マーラー「復活」

2011年8月29日(月) 19:00開演 @サントリーホール 大ホール

サントリー音楽財団・サマーフェスティバル2011
第41回サントリー音楽賞受賞記念コンサート《大野和士》

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:並河寿美
アルト:坂本朱
合唱:国立音楽大学、東京オペラシンガーズ
合唱指揮:田中信昭、永井宏、宮松重紀
指揮:大野和士
コンサートマスター:荒井英治


「復活」というのは、つくづく凄い力を持った曲だと思う。
その凄さを何の脚色もなく、ストレートに伝えてくれた演奏に感謝するばかり。

「復活」・・・この二文字に全身全霊を込めて、 皆さんと共に、祈りをささげたいと思います。

大野さんのこのメッセージに尽きる。

全曲を通じて、「厳粛な儀式」という言葉すら生温いような強靭な気迫がホールを包み、
わずかに織り込まれたマーラーのさり気ないユーモアさえ、この雰囲気の中では薄まりました。
第5楽章では正にハルマゲドンといった趣の、それこそ阿鼻叫喚の情景がこれでもかと炸裂します。
そして合唱が静かに歌いだす、「復活」のテーマが我々を救済します。

演奏には色々と注文をつけたい箇所もありました。でもそれがこの夜の演奏の価値を下げていたかというと、そんなことは絶対にありませんでした。
大野さんの類稀な統率力により、「復活」という曲の原色が目の前に提示された。もっともっと品のない言葉で書くと「ぶちまけられた」。こんな経験はめったにできるものではないでしょう。

演奏終了後には大野さんへの心からの感謝が、ソロ・カーテンコールという形で爆発しました。

ちなみに、皇太子殿下が単独で来場されていました。ご入場・ご退出の際には暖かい拍手が起こりました。
この強烈な「復活」の後に、少し雰囲気が和らいだような気がします。

mixiチェック
takupon68 at 09:06│Comments(0)TrackBack(0)公演評 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
2011/8/25 SKF松本2011 バルトーク2本都響の2012-13年楽季に思うこと