2015/2/17
ホクレン クラシック スペシャル 2015 札幌交響楽団東京公演
@サントリーホール

シベリウス:交響曲第5番
シベリウス:交響曲第6番
シベリウス:交響曲第7番
~アンコール~
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ
管弦楽:札幌交響楽団
コンサートマスター:大平まゆみ
指揮:尾高忠明

格別だった。

どこを取っても「シベリウス」としか言えないくらい、シベリウスという作曲家を味わわせてくれたかけがえのないひととき。あそこでホルンが外したとか細かいことはどうでもいいので、演奏の深い余韻にただ浸っていたい。今年のベストに入るかも。
はじめて聴く札響は、伸びやかな管・独特のメランコリーを帯びた弦を持つ、溜め息が出るほど素晴らしいオケ。5番では若干エンジンがかかり切っていない感じだったが、ストリングスへの要求の多い6番・7番で、札響の弦は決してメカニカルにならない温かみのある合奏を存分に聴かせてくれた。この手触りの感覚は在京オケにはない(というより、求め得ない)味だが、ちょっと東響に近いかも。考えてみればキタラ、ミューザと「名ホール」という共通項で括れる両者。やはりホールは楽団を育てる。
指揮の尾高さんはすっかりシベリウスが身体の中に染み込んでいるようで、3曲とも滑らかで美しい動きで指揮していた。楷書体の音楽から時折激情が溢れ出す瞬間、オケが分厚く、骨太に轟く。大平コンマスは頻繁に他のセクションを見ているし、オケ全体が互いを聴き合う合奏で音楽を作っている。指揮者が過度に動かないのは、長年の共同作業の成果だろう。
アンコールのアンダンテ・フェスティーヴォは札響の弦の美しさをこれでもかと見せ付けるナイスな選曲で、あまりの神々しさに恍惚として聴くばかり。演奏終了後は、音楽監督として最後の東京公演を振り終えた尾高さんが楽団員の熱烈な賞賛を受けた。(その一方で賞賛のアクションを一切取らない方々が少なからずいて、異様な光景に少々面食らったのは秘密・・・オーケストラも色々大変ですね)

なおTwitterでも散々叩かれていましたが、第7番の演奏終了直後に「よっしゃー!」というフライング奇声(?)が。演奏に感動したのかエア指揮のタイミングがバッチリあったのか分かりませんが、こういう輩は座席から本人特定して業界全体で出禁にしてもらいたいものです。公害。