2014/11/30 秋山/東響のロシアン・プロ2014/12/5 デュトワ/N響 ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」

December 05, 2014

2014/12/4 カンブルラン/読響のトゥーランガリラ、酒井健治新作初演

2014/12/4
読売日本交響楽団 第543回定期演奏会
@サントリーホール

酒井健治:ブルーコンチェルト(世界初演)
メシアン:トゥーランガリラ交響曲

ピアノ:アンジェラ・ヒューイット
オンド・マルトノ:シンシア・ミラー
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:小森谷巧
指揮:シルヴァン・カンブルラン

今シーズンの読響のハイライト的公演。来年のヨーロッパ公演にもこのプログラムをそのまま持って行くことになっており、否が応でも期待せざるを得なかった。
まず一曲目の酒井作品の世界初演。トゥーランガリラの前に演奏されることを念頭に置き、メシアンへのオマージュとして書かれたとのこと。ウォーターフォンや多種多様な打楽器を用いて色彩感豊かに作り込まれており、各楽器の明滅から大オーケストラに発展していくなど聴き所の尽きない作品だった。ただ、この後にトゥーランガリラが続いたことで、本当にトゥーランガリラの0楽章のように聴こえてしまったのは事実。果たしてそれが良かったのかは分からない。
休憩を挟んでのトゥーランガリラ交響曲。とにかく凄まじい音の奔流。聴き手は轟々と流れる音に押し流されないようにしがみつきながら、カンブルランと読響・ソリスト達を見つめるしかない。ソロ楽器(特にオンド・マルトノ)とオケ間の音量調整が中盤までうまくいかないといった難点はあったものの、読響のパフォーマンスは目を見張るような出来。カンブルランとの丁々発止とまではいかずとも、特に大きな破綻もなくトゥーランガリラを演奏できる点にこのオケの底力が表れていたように思う。ただ、今回の長大なプログラムに対して、通常の定期演奏会のリハーサル時間は決して充分ではなかっただろう。ヨーロッパツアーでは更に磨かれた演奏が期待できるだけに、何らかの形で記録されることを切に願いたい。



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takupon68 at 12:29│Comments(0)TrackBack(0)公演評 

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