2014/9/20
NHK交響楽団 第1788回定期公演 Cプログラム

モーツァルト:交響曲第40番
チャイコフスキー:交響曲第5番

管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀正文
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
 
あらゆる甘さを排した超辛口のチャイコフスキー5番。禁欲的な姿勢を保ちつついつの間にか高峰へ登りつめる曲作りは完全にブルックナーのそれと一致、事実緩徐楽章はブル7に聴こえた。前日は木管群が不調という話もあったが、1楽章で一部Obのピッチが低かった以外は問題無し。金管はブロム先生の指示かチャイコにしては終楽章でもだいぶ抑えめ、ただ鎚を打ち込むように容赦ない刻みがCbと共に演奏を引き締めていて素晴らしかった。
ブロム先生は相変わらずタメを作って勢いよく跳ね上げる独特の指揮、背筋もピンと伸びて実に美しい。音楽作りと同様に無駄な演出は一切なく、されどもその背中からは決然たる意志を感じる。全く老いない驚異のマエストロ。前半のモーツァルトも良かったが、この曲でリピート有は正直辛かった。
彼のチャイコフスキーを聴いて、想起したのはムラヴィンスキー。同様に即物的、禁欲的だが、その音楽はまったく異なっている。ムラヴィンスキーは厳しさを厳しさで染め上げるが、ブロムシュテットは厳しさの前提に慈愛がある。

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