2014/8/3
東京都交響楽団 「作曲家の肖像」シリーズ Vol. 98 《ビゼー》
@東京芸術劇場

ビゼー:交響曲「ローマ」
ビゼー:劇付随音楽「アルルの女」第1組曲/第2組曲
~アンコール~
ビゼー:歌劇「カルメン」より 第1幕への前奏曲
ビゼー:劇付随音楽「アルルの女」第2組曲より ファランドール

管弦楽:東京都交響楽団
コンサートマスター:矢部達哉
指揮:マルク・ミンコフスキ 

まさに胸のすくような快演だった。(←T条先生?)
都響の良くも悪くも硬質なサウンドをときほぐし、さらには持ち前の生真面目さまで取っ払わんとしてしまった超大物・ミンコフスキに天晴れ!
知名度では無題の交響曲(同じハ長調)に一歩譲るビゼーの交響曲「ローマ」の美しくきらびやかなサウンド、名作「アルルの女」での変幻自在の表情、どれもこれまで都響から耳にすることのなかった新鮮な、今まさにそこで生まれた音楽。その愉しいこと。特に対向配置のうえ、Vaを下手に寄せた弦の音色は最高にやわらかく、美しかった。それはこれまで実演で耳にしたトゥールーズ・キャピトル国立管、リヨン歌劇場管にも通ずるもので、どこか田舎ふうののどかさすら醸し出す。それでいて都響の持ち前のアンサンブルは鉄壁だ。アンコール2曲のうち、熱狂的な客席の反応に応えた「ファランドール」はオケにとっても完全にサプライズだったようで、ミンコフスキの純粋に音楽を楽しむ気持ち、楽員をノセてしまう術に芸術劇場全体が酔いしれていた。
幸いにして再び耳にすることは出来そうだが、まちがいなく都響の演奏史上記憶に残る一ページとなった。インバル月間後わずか2日間のリハーサルで都響をかき回したミンコフスキも凄いが、彼のアソビ心にテンション高く付き合った都響も勿論すばらしい!このオケはまだまだ多様なポテンシャルを秘めているに違いない。