2014/7/29
フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2014 読売日本交響楽団
@ミューザ川崎シンフォニーホール

〜プレ・コンサート〜
ラヴェル:組曲「クープランの墓」(木管五重奏版)より
(倉田優、辻功、金子平、吉田将、松坂隼)
モーツァルト:ディヴェルディメントK.136より 第1、3楽章
(日下紗矢子、島田玲奈、鎌田成光、山田友子、赤池瑞枝、小田透、柳瀬省太、長岡晶子、髙木慶太、松葉春樹、石川滋)
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」より ワルツ
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

ヴァイオリン:松山冴花
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:日下紗矢子
指揮:ダレル・アン 

 
今年サマーミューザで読響を振るのはシンガポール出身の若手ダレル・アン。結果から言うとなかなかの指揮。
まずは開演前にプレコンサート。木管五重奏版「クープランの墓」も良かったし、何と言っても日下さん率いる弦楽5部によるK.136が絶品!好調な読響をギュッと凝縮したようなハリのある音、前菜にはもったいなかった。
本プロは華やかなワルツに始まり、松山冴花さん奏するVn協奏曲はかなり異色の演奏かも。ポルタメントを多用し、テンポの緩急激しく濃厚に弾き進む。音色や音程は若干犠牲となったが、単なる清楚系よりずっと勇気の要る表現。D.アン指揮のオケは敏捷にピタリと付ける。単なる伴奏にとどまらずチェロのアクセントの強調など工夫があったのも良かったし、濃い表現ながら若干細身の音のソリストを配慮し、最適な音量にオケが抑えていたのも良かった。ちなみにこの塩梅が意外と難しいらしく、以前インバル/都響が神尾真由子さんを迎えて同じ曲を演ったときは、かなりの音量で歌いまくるソリストに対してオケが必要以上に抑えすぎた結果、スケールが小さくなってしまった。インバルはあまりコンチェルトは得意ではないと思う・・・。
閑話休題。後半、編成が増えても音響空間に余裕あり。ミューザの容量の大きいこと!アンは殊更ロシア的情緒を強調せず、即物的な音楽作り。知性が勝り過ぎ、旋律間の歌い継ぎが几帳面な前振りで阻まれた所もあったが、まずまずいい指揮者。それにしても今日の読響の弦は出色だった。時に雄々しすぎ音が荒れることもある弦(それが一種の野性味を醸し出すのも事実なのだが)が今日はビシッと統制され、あまり歌わない指揮者を補填するかのように名旋律を綿々と歌い抜いた。そこには女性的な柔らかさがあり、惚れ惚れとした。ところで、前回の東響オープニングで懸念した客席について。4楽章の終結後指揮者がタクトを下ろすまでは勿論、下ろした後もしばらく静寂が続き、やがてふわりと始まった拍手が素晴らしかった。いつもこうありたいもの。
日下さんのソロ公演、次回は絶対に行きたい!