2014/7/26
フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2014
東京交響楽団 オープニングコンサート
@ミューザ川崎シンフォニーホール

ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
シューマン:チェロ協奏曲
~ソリスト・アンコール~
コリリアーノ:ファンシー・オン・バッハ・アリア
J. S. バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より プレリュード
ヴァスクス:「本」より
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」

チェロ:ダーヴィッド・ゲリンガス
管弦楽:東京交響楽団
指揮:ユベール・スダーン

 
いよいよ真夏のオーケストラの祭典が始まりました。
もともとオープニングの指揮は俊英ウルバンスキの予定でしたが、変更により楽団・聴衆ともにお馴染みのマエストロ・スダーンに。
一曲目の「ローマの謝肉祭」は5月の定期演奏会(メインは同じ作曲家の「テ・デウム」でした)でも聴きました。その時と印象は同じで、大変真面目な謝肉祭という感じ。フランスオケの録音だと大抵緩めに入ってくる冒頭の弦から気合入りまくりで、スダーン先生唸り声出てました。
続くシューマンのチェロ協奏曲ですが、何とも渋ぅぅい曲。煮ても焼いても食えないとはこのことか?というくらい渋い。彼のヴァイオリン協奏曲も非常に渋いので、こればっかりは仕方ありませんね。
では演奏がつまらなかったかというとそんなことはなく、ゲリンガスのこれまた渋ぅい歌い回しが実に曲に合っていて味わい深かったのです。盛大な拍手に気を良くしたのか、ゲリンガスはなんと3曲ものアンコールを披露!コリリアーノなどの現代曲もあり、指揮者としても活動する彼の芸幅の広さを思い知りました。
メインの「オルガン付き」はほぼ一ヶ月前にワグネルの定期で聴きました。今回のスダーン先生の音作りはまるでドイツ音楽のようにがっしりしたもの。サウンド自体も華美というよりは中低音重視のピラミッド型でした。この曲を金管で厚塗りして欲しい向きには違和感があったかもしれませんが、こういう渋い(何回目だw)アプローチで聴く第1楽章第2部の美しさといったら極上です。東響のしっとりした艶消しのような弦に、オルガンの低音が優しく寄り添い...至福の時間でした。フィナーレは金管で弦がかき消されることもなく絶妙なバランスで鳴り響き、東響でいつも不満を感じることの多いティンパニも今日は豪快に決めてくれました(今日は新澤さんでした)!
予想以上に充実の演奏で大満足ですが、惜しむらくは客席のノイズ...先述の美しい弦に数秒ごとに執拗にかぶさる無神経な咳、ビニール袋、アメの包装の嵐。休日マチネ公演とはいえ、流石に許し難い。この客席で「悲愴」や「ブル7」だとかなり厳しいものがあると思いました。(なお、客入り自体は頗る良好でした)