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July 19, 2014

2014/7/18 大植/東フィル シューマン&ブラームス「2番」

2014/7/18
東京フィルハーモニー交響楽団 第850回サントリー定期シリーズ
@サントリーホール

シューマン:交響曲第2番
ブラームス:交響曲第2番
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:三浦章宏
指揮:大植英次

直前まで行くべきか否か迷っていたコンサートだった。結果的には場外ホームラン級の大満足!
というのも、2012年8月に大フィルと同氏によるマーラー5番が最低の演奏だったからだ。曲の構造など完全無視で演歌のように歌いまくる、バーンスタインの欠点だけを抽出したような愚演。定期枠でなかったからか大フィルもグダグダでとても聴けたものではなかった。これが大植氏の初ナマであったため、印象は最悪。在京オケとの近年の客演もあえて無視してきた。(というか、そもそも大フィル公演の直前に都響の定期を降りてたのに大フィルは振ったので『コイツ!』と思っていた)
なんだか悔しい思いだが、昨日はこれまで東フィルで聴いた演奏会の中で一番良かった。シューマンでは凛とした構築で全編を締めくくり、休憩後のブラームスでは弦を中心に限界まで歌いつつスピード感あるドライヴ。相互に関連のある2人の作曲家による「第2交響曲」というプログラムを組み、その対照を明確に打ち出すという大植氏の姿勢に納得がいったし、彼の激しいリードにほぼ完璧に追随した東フィルがまたいつになく見事。特に弦の豊かなサウンドには特筆すべきものがある。現在交換留学により東フィルで演奏しているチェコ・フィルの若手打楽器奏者によるティンパニも抜群に良かった。師事したというライナー・ゼーガースそっくりの余裕の叩きぶりで、派手なパフォーマンスをせずともオケのトゥッティを鎚のように引き締める。シューマン、ブラームスともに終楽章では大活躍だった。
嫌いな指揮者どころか次回から聴き逃したくない指揮者に入ってしまった大植氏。あの仰々しいカーテンコールを見ると、「癪だなぁ・・・」と思ってしまうのですが、今の彼の音楽は間違いなく一級品でした。いずれ東フィルとマーラーで雪辱を果たしてくれるかなぁ。


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takupon68 at 22:52│Comments(0)TrackBack(0)公演評 

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