2015/5/31 ウルバンスキ/東響 モーツァルト・マチネ2015/6/1 ニーナ・ケイテル メゾソプラノ・リサイタル

May 31, 2015

2015/5/31 アンサンブル・ミリム

2015/5/31
アンサンブル・ミリム 第2回東京公演
@聖学院講堂

J. S. バッハ:モテット第6番「主をほめたたえよ、すべての国々よ」 
J. S. バッハ:カンタータ第131番「深き淵より我汝に呼びかける、主よ」より わが魂は主を待ち望む
J. S. バッハ:カンタータ第24番「けがれに染まらぬ心は」より けがれに染まらぬ心は
J. S. バッハ:カンタータ第203番「裏切り者なる愛よ」
J. S. バッハ:モテット第4番「恐るるな、我汝と共にあり」
J. S. バッハ:カンタータ第78番「イエスよ、汝はわが魂を」より 我らは弱けれどたゆみなき足取りで急ぎゆく
J. S. バッハ:カンタータ第122番「新たに生まれしみどりご」より 御神、我らと和を結びて友となりねば
J. S. バッハ:カンタータ第186番「おお魂よ、憤ることなかれ!」より 魂よ、いかなる辛苦にありても
J. S. バッハ:モテット第1番「主に向かいて新しき歌を歌え」
~アンコール~
J. S. バッハ:モテット第6番「主をほめたたえよ、すべての国々よ」 後半部

アンサンブル・ミリム
ソプラノ:清水梢、和田友子
アルト:清水ちはる、横町あゆみ
テノール:谷口洋介、眞木嘉規
バス:浅地達也、浜田広志
指揮・チェンバロ:根本卓也

バッハ・コレギウム・ジャパン、新国立劇場合唱団など、プロ合唱団の垣根を越えて集まった精鋭声楽アンサンブルを聴いた。
自分は普段それほどバロック期の作品を意識的に聴くことはないが、こういった優れた演奏を聴くと意識を改めなければと思わせられる。9人でこれほど大きな音楽世界が作れるのか、という衝撃を受けた。

まず冒頭のモテット第6番は全員により歌われ、以後ソロ1人~複数人にチェンバロ伴奏(根本さん)を合わせる形でバッハの作品が演奏された。最後のモテット第1番は再び全員で、SATBが2群に分かれての演奏だった。
当たり前の話なのだが、各ソリストの音楽性がとても高く、自律的に音楽を推進する力を強く感じた。そんな彼らが主張しつつ指揮の根本さんの下でアンサンブルをするが故に、非常に精緻で言葉がはっきりと聴き取れる演奏となったのだろう。
このアンサンブル・ミリムの結成動機に、「モテット第1番を理想的なメンバーで演奏したい」ということがあったようだが、今回メイン・プログラムの最後に歌われたこの曲はその意志を確かに感じ取れるものだった。9人という最少人数で合唱が2群に分かれているので、当然のように1声部は1人の担当となる。 巧妙に描かれた2群の掛け合いは大変難度が高いように聴き取ったが、自然な昂ぶりのうちに2群が呼び交わし合う様は実に見事だった。 

バッハの作品の偉大さ、そしてその作品群に真摯に向かう声楽家の幸福な出会いに感謝し、清々しい気分で会場を後にした。 

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takupon68 at 23:30│Comments(0)TrackBack(0)公演評 

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