2015/8/4
フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2015 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
@ミューザ川崎シンフォニーホール

コープランド:市民のためのファンファーレ
ビゼー:歌劇「カルメン」第1組曲
アンダーソン:ピアノ協奏曲

ビゼー:歌劇「カルメン」第2組曲
ラヴェル:ボレロ
~アンコール~
J. ウィリアムズ:映画「スター・ウォーズ」エピソード1より アナキンのテーマ

ピアノ:小川典子
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスター:石田泰尚
指揮:川瀬賢太郎

フェスタサマーミューザの地元勢(?)は勿論東響だが、県で言えば神奈フィルも地元勢。ミューザには年に数回特別公演で登場する機会があるようだが、夏のフェスタらしい開放感も感じさせながら一捻りあるプログラムを楽しめるのはこのサマーミューザだけ。アメリカ、フランスの音楽文化を対比するプログラムだが、コープランドに始まりアンダーソン「ピアノ協奏曲」など一筋縄ではいかないのが嬉しい。

一曲目のファンファーレから図太いティンパニが炸裂。LA一列という至近距離で食らう神戸砲は流石に殺傷力が高かった。
前後半に分けて第1・第2組曲が取り上げられた「カルメン」、川瀬さんはオケを煽らずに場面を描き分けてゆく。ラテン的なノリに不足したと言うよりは、陰影の濃い弦楽の表情を味わうべき演奏だったろう。ファンファーレに引き続きトランペットが酷使される。

中プロのアンダーソン「ピアノ協奏曲」は寡聞にして知らなかったが、あのアンダーソンが?と思わせるようなロマンティックな佳曲。ロシアのロマン派音楽の影響も感じさせ、かつアンダーソン特有の茶目っ気も随所に滲む。ここでのオケの仕上がりが素晴らしく、川瀬さんと神奈フィルの共同作業の好調を示した。ソロの小川典子さんは幾分重厚な演奏で対抗。

最後に置かれたボレロも個人的には満足いく熱演だったのだが、ただ一つ―ボレロでスネアドラムがあれでは流石にマズいだろう。音量、テンポ、音価全てが不安定であり、オケの足並みを揃える役割のはずが逆に阻害してすらいた。画竜点睛を欠く演奏になってしまったのはなんとも残念。神奈フィル自体は引き続き好調のようだ。

「ほぼ日刊サマーミューザ」上のレヴューはこちら。