2015/11/26
オッコ・カム指揮フィンランド・ラハティ交響楽団
生誕150年記念 シベリウス交響曲サイクル[1]
@東京オペラシティ・コンサートホール

シベリウス:交響曲第1番
シベリウス:交響曲第2番
~アンコール~
シベリウス:組曲「テンペスト」より 第2番第6曲「ミランダ」
シベリウス:行列
シベリウス:劇付随音楽「ペレアスとメリザンド」より 間奏曲

管弦楽:ラハティ交響楽団
指揮:オッコ・カム

各所で祝祭が続くシベリウス年間、目玉の一つであるオッコ・カムとラハティ交響楽団による全曲演奏会。奇しくも(いや、確信犯?)かつてのシェフであるオスモ・ヴァンスカは読響に長期客演中であり、やはりシベリウスの交響曲を多く指揮していた。つい直前までフィンランド放送交響楽団とハンヌ・リントゥも訪れていた音楽都市・東京らしい過密ぶりだ。クリスマス時期にサンタ、いやセーゲルスタムがひょっこり現れても何の違和感もないだろう(笑)

ほぼ作曲順で取り上げられる今回、第1回は初期の人気作2品が組み合わせられた。 
オーケストラは12型にチェロ、コントラバスが1本ずつ多い形。ラハティは小規模な楽団だと思っていたが、想像以上にこじんまりした編成でやって来たようだ。管楽器は曲ごとにローテーション。

オッコ・カムは70手前だが、風貌は結構老けて見える。長時間立っているのが堪えるのか指揮は椅子に腰かけて行う。その割には入退場は普通にスムーズ。
カラヤン・コンクールのご褒美録音としてベルリン・フィルと演奏したシベリウス2番がいまだに代表盤などと言われてしまうカムだが、彼なりのスタイルで独特の老成具合を見せているようだ。オーケストラの方を振り向いてすぐさま音楽を始め、ややぶきっちょな棒で全曲を導いていく。解釈を詰めて聴かせる!というよりはオーケストラに多くを委ね、剛直な流れを断ち切らないことに重点を置いているようだ。
ラハティ響は腕っこきの集団では決してないが、特有の味わいを有する。ほぼ12型にしては十分すぎる位の弦の厚み、管楽器群の色々な意味で「自由な」プレイには強いローカル色を感じた。ヴァンスカと来日した時のシベリウス・サイクルを聴いた方々は「かつての見る影もない」 と評したが、自分にはその基準がないので何とも言えない。時折金管の強奏が必要以上に突き抜けたり、木管のピッチが気持ち悪かったことは認めるが、全体の印象は決して悪くない。そもそもヴィルトゥオーゾ集団を聴きに来たわけではないので・・・。

冒頭の静謐な夜を思わせるクラリネット独奏に始まった第1番、キズ多めながら最後には雄渾な流れが出現した第2番ともに大いに楽しんだが、アンコール3曲が個人的にとても嬉しかった。ベルグルンドのCDの余白でしか聴いたことがないような曲も含め、作曲家と同じ言語を話す集団の強みがそこにはあった。