2016/6/23
サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン
キュッヒル・クァルテットのシューベルティアーデ II
@サントリーホール ブルーローズ

シューベルト:弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」
シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」

弦楽四重奏:キュッヒル・クァルテット
ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル、ダニエル・フロシャウアー
ヴィオラ:ハインリヒ・コル
チェロ:ロベルト・ノーチ
コントラバス:池松宏
ピアノ:練木繁夫

サントリーホールのチェンバーミュージックガーデンをつまみ食い。今年はキュッヒル・クァルテットのシューベルティアーデだけは全日行くつもりだったが、体調不良で1日目は断念、この日から参戦。

シューベルトでも一二を争う人気作である「死と乙女」。キュッヒル・クァルテットの演奏はウィーンの音楽家がウィーンの音楽を弾くという日常感が強い演奏。厳しい表情には固唾を呑むが、特段何も起こらない。かといって不足感もない。ただ技術的には、1stヴァイオリンの御大はかなり厳しい...1つ違いのコル(1951年生まれの65歳)に比べても弾き飛ばしや音程など多くの点で残念だった。経験がモノを言う場面も少なからず感じられたのは事実だが。

五重奏曲「鱒」はコントラバスに池松氏、ピアノに練木氏が加わっての演奏。クァルテット外のお二人は丁寧な筆致に日本人的なお国柄が出たが、その中で池松氏は4楽章の変奏でのユーモアなど楽しげ。流派も音も全く異なるキュッヒル・クァルテットに対して堂々と返球、自らの音楽を提示しておられた。練木さんのピアノも素晴らしいのだが、いかんせん相性が水と油で、結果的にこれほどちぐはぐな室内楽も珍しい(きっと合わせも殆どしていないのだろう)。

キュッヒル・クァルテットを初めて聴いた率直な印象。トゥッティの硬質な迫力は凄いが、終始謹厳実直なオーストリーの楽隊気質のシューベルトだった。正直言って好きになれないが、こういう演奏を好まれる方もまた多くいらっしゃるのだろう。土曜日も続編を聴く。