2016/11/17
新国立劇場 プッチーニ「ラ・ボエーム」
@新国立劇場 オペラパレス

プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」(全4幕/イタリア語上演/字幕付)

演出:粟國淳
ミミ:アウレリア・フローリアン(ソプラノ)
ロドルフォ:ジャンルーカ・テッラノーヴァ(テノール)
マルチェッロ:ファビオ・マリア・カピタヌッチ(バリトン)
ムゼッタ:石橋栄実(ソプラノ)
ショナール:森口賢二(バリトン)
コッリーネ:松位浩(バス)
ベノア:鹿野由之
(バス)
アルチンドロ:晴雅彦(バリトン)
パルピニョール:寺田宗永(テノール)
門番:秋本健
(バリトン)
物売り:真野郁夫(テノール)
軍曹:細岡雅哉(バリトン)
税関吏:黒田諭
(バリトン)
子供:中川健太郎
合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:パオロ・アリヴァベーニ

大変高水準の初日で満足。アリヴァベーニの指揮は緩急をざくりと効かせつつ弱音中心に息の長い歌わせ方で聴かせ、かつ3幕でムゼッタが駆け込む瞬間などでは転換の鋭さにも驚かされた。東フィルは幕を追う毎に豊麗なサウンドを響かせ、イタリア物での強みを発揮した。
ミミのフローリアンは持ち前の美声に徐々にヴェールを被せ、時折ドキリとする胸声も使いながら死にゆくミミの悲哀を刻印する。ロドルフォのテッラノーヴァはよく響く高音が力強い。ムゼッタ石橋栄実も華やか。屋根裏4人は存分にふざけ、続くミミの死が一層際立つことに。
粟国淳の演出はセットや群衆の動かし方が見事、舞台上に空白を感じさせない。また心情暗示の照明なども抜かりなく、大いに感じ入った。第3幕冒頭(冬の明け方)に降る雪が終幕のミミの死でも再び舞うのは美しい幕引きで、事切れた彼女を迎え入れる降雪のようにも思える。