たくさん聴かな、あかんやん。

都内在住私大生。自分の心に正直に書きます。

June 2014

2014/6/28
日本フィルハーモニー交響楽団 第661回東京定期演奏会
@サントリーホール

シベリウス:交響詩「夜の騎行と日の出」
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:ピエタリ・インキネン

予想を遥かに超えた名演!!前半のシベリウスを含め、オケと指揮者の相性は抜群に違いない。豊麗に鳴らしつつ、各パートの見通しの良さを保つインキネンの手腕は特筆すべきもの。これまで聴いた日フィル定期ではダントツで一番の充実度!なおマーラー終楽章のハンマーは3回で、バーンスタインと同じ箇所だと思ったら最後はバーンスタインが叩かせている箇所の少し後。もう終わりなのかな。。。と思ったところでドーン!!(笑)

2014/6/27
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第300回定期演奏会
@横浜みなとみらいホール

マーラー:交響曲第2番「復活」

ソプラノ:秦茂子
アルト:藤井美雪
合唱:神奈川フィル合唱団
指揮:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
指揮:川瀬賢太郎

(記録のみ) 

2014/6/26
モルゴーア・クァルテット 第40回定期演奏会 渇望のニューアルバム『原子心母の危機』ライヴ
@浜離宮朝日ホール

リゲティ:弦楽四重奏曲第2番
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第13番
ピンク・フロイド:原子心母
キング・クリムゾン:レッド
イエス:危機

モルゴーア・クァルテット(ヴァイオリン:荒井英治、戸澤哲夫 ヴィオラ:小野富士 チェロ:藤森亮一)

あまりに凄い。カルチャーショックに近い衝撃かも。プログレのプの字も知らない自分だけれど(タルカスしか分かりません)、偉大なる音楽の前ではそんなカテゴライズは意味を成さない。モルゴーアSQが奏でる音楽の放射する強烈なエネルギーに終始圧倒された。前半のリゲティ、ショスタコーヴィチももちろん素晴らしかったし、SQとしての完成度の高さに驚いた。
アンコールの前に1stVnの荒井さんがマイクを握ったが、短い話にも関わらず彼の溢れんばかりのプログレ愛・ショスタコーヴィチ愛がひしひしと伝わって来た。来年・再来年はショスタコ・イヤーということで、是非ともトークにあった通りプログレ&ショスタコのプログラミングでの演奏会を期待したい。
一気にファンになり、最新アルバムと限定特典盤に奏者の方のサインを頂いてしまいました。

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2014/6/24 東京都交響楽団 第772回定期演奏会Bシリーズ&ゲネプロ@サントリーホール
2014/6/25 東京都交響楽団 第773回定期演奏会Aシリーズ@東京芸術劇場

オネゲル:交響的楽章「パシフィック231」
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番
~ソリスト・アンコール~
バルトーク:3つのハンガリー民謡
J. S. バッハ:フランス組曲第5番より サラバンド(24日のみ)
J. S. バッハ:パルティータ, BMV825より サラバンド(25日のみ)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
 
ピアノ:ピョートル・アンデルシェフスキ
管弦楽:東京都交響楽団
コンサートマスター:矢部達哉
指揮:ヤクブ・フルシャ

【オネゲル】
ゲネプロでは手堅くまとめたという印象。2階正面という(一般的にはS席エリアですが)微妙な位置のため細部はいまひとつ聴き取れず。初日のB定期では、ホールの豊麗な音響が手助けして重厚な響きを楽しめた。低弦の唸りはまさに煙を上げて疾走する機関車そのもの。また、テナードラムの響線を張らずに演奏したのもよいアイディアで、その音の鈍さが重量感の演出に寄与していたと思う。(録音ではしっかり響線を張っているものばかり)2日目の芸劇では解像度が高くなった反面、重量感では初日に一歩譲ったか。
 
【バルトーク、ソリスト・アンコール】
ゲネプロは休憩までの公開につき、協奏曲は演奏されず。B定期・A定期ともに素晴らしかったが、2日目はアンデルシェフスキの没入が一層激しかった。協奏曲の指揮もぬかりないフルシャのもとオケは素晴らしいパフォーマンスを発揮。特に第2楽章は三者が融け合い、望みうる最高水準の演奏だったと思う。ピアノの繊細さは両日ともアンコールで最高潮に達し、バッハでは会場全体が水を打ったようになり、あたかも彼のリサイタルに来たかのよう。素晴らしいピアニストとの出会いにより、前半で既に満腹感を覚えた(笑)
ちなみに、ここまではTrpトップは岡崎氏。後半は高橋氏がピッコロトランペットを担当した。
 
【ストラヴィンスキー】
ゲネプロで最初に一度通した時点でほぼ出来上がっていたが、やや几帳面すぎる印象。細部の練習では「いけにえの讃美」前の11連打の直前、アッチェレランドを途中までにして連打を重めにするなど、知的な工夫を随所で施していた。そして本番では流石都響、緻密にアンサンブルを構築しながら熱気が渦巻く圧倒的快演となった。フルシャは通常ゆったりと演奏される「春のロンド」にテンポを落とさず突入し、弦の激しいボウイングを伴いながら金管楽器の最強音を引き出す。音響的にはこの箇所が第1部のクライマックスを築いていたのではないか。また弱音部にも緊張感が漲り、特に「乙女たちの神秘的な集い」における店村氏率いるヴィオラ群の艶かしい音色は特筆に値する。フルシャにとって生涯初の(!)「春の祭典」となったB定期ではアンサンブルは完璧、5管編成に拡大した都響が縦横無尽に暴れまわる様子は、さながら巨大生物の乱舞を観るかのようなカタルシス。翌日のA定期では前日の大成功に自信をつけたか、フルシャのリードにはより熱がこもり、途中エキサイトしすぎて棒が見辛くなる場面も。初日に比べてのごく僅かなアンサンブルの乱れはこれに起因するものかもしれない。
 
4月から都響会員として継続的にこのオーケストラを聴かせてもらっていますが、毎回が高水準な都響公演の中でも今回は出色。高度な機動性を見せ付けることに留まらず、指揮者と楽団が一体となって作品の新鮮な衝撃を引き出そうとする姿勢に何より感動しました。間違いなく上半期のベストに数えられるでしょう。

2014/6/22
読売日本交響楽団 第167回東京芸術劇場マチネーシリーズ
@東京芸術劇場

モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番
モーツァルト:交響曲第31番「パリ」

ピアノ:ヴァレリー・アファナシエフ
管弦楽:読売日本交響楽団
指揮:円光寺雅彦

このピアニストを生で聴くのは初めてでしたが、協奏曲2曲・アンコール含めて孤高の世界に一気に引き込まれました。特に27番の2楽章では今にも止まりそうなテンポの運びにオーケストラもぴったりと合わせ、幽玄な味わいでした。まるで曲を始めて聴いたかのような印象。
アファナシエフが終わった後席を立った方がいたのは若干残念でしたが、最後に置かれた交響曲第31番「パリ」は流麗な演奏で、モダンオケならではの豊麗な響きを楽しめました。
(余談ですが、ブラームスのPf協奏曲第2番ってモーツァルトのPf協奏曲第27番の影響を強く受けているのではないでしょうか。終楽章の音型とリズムがそっくりですし、調性も変ロ長調で同じです)

2014/6/21
東京交響楽団 第80回東京オペラシティシリーズ
@東京オペラシティ・コンサートホール

J. S. バッハ(ヴェーベルン編曲):「音楽の捧げ物」より 6声のリチェルカーレ
藤倉大:5人のソリストとオーケストラのための《Mina》
ハイドン:交響曲第44番「悲しみ」
ブラームス:交響曲第4番

フルート:相澤政宏
オーボエ:荒絵理子
クラリネット:エマニュエル・ヌヴー
ファゴット:福井蔵
ハンマーダルシマー:ネイサン・デイヴィス
管弦楽:東京交響楽団
指揮:ジョナサン・ノット


一つの演奏会をあたかも一つの芸術作品のように彫琢したノットの恐るべき知性にあっけに取られ、しばらく色々な感想が脳内を渦巻いていたが、何とかまとまってきたので覚書程度に残してみる。
 
一見してちぐはぐのように思えるプログラムだが、リチェルカーレを室内楽曲に準ずる作品として、また藤倉作品は「協奏交響曲」の形式と捉えることができる。すると、室内楽曲→協奏交響曲→古典派交響曲→ロマン派交響曲と、音楽史に沿って楽曲形態の発展を俯瞰することが出来るのだ。しかも、実際演奏される作品はハイドンから藤倉作品までと時代を大きくまたいでいる。なんと考え抜かれた構成であろうか。

そして演奏そのものも、長らく記憶に残るであろうものだった。藤倉作品については自分の理解が及ばないため割愛するが(木管楽器の超絶技巧と、ツィンバロンを髣髴とさせるハンマーダルシマーの音色が印象に残った)、他の3曲はいずれも全く違った味わいながら、ノットと東響のパレットの豊かさを強く感じさせる名演。
アバドWPhで親しんでいたヴェーベルン編曲の6声のリチェルカーレは、原曲とはかけ離れた味わいながら、時にソロ楽器が広大な空間にぽつりと浮かび、また時にはトゥッティで厚みのある響きを聴かせたりと、生演奏でも大変興味深く聴ける作品だった。

前半の締めくくりとなったハイドンの44番「悲しみ」も、「これで今日はお開き!」とノットに言われても文句は言えない最高級の名演。惜しくもスダーンの任期中には東響のハイドンを聴く機会がなかったが、きっとその下地があるのだろう、このオーケストラは古典派演奏に一家言を持っているように思える。ノットの指揮はリズムの交錯を浮かび上がらせたりと明晰だが、それでいて作為的でなく自然。特にアダージョ楽章においては、音楽は淀みなく流れていくのに、どこか秋空を眺めるような寂寥感が湧き上がって感涙してしまった。
 
ここまででコンサートを一つ堪能したかのような充足感だが、更に後半にはブラームスの4番が待ち構えている。ノットはブラームス演奏において重要な要素となる古典的均整感を最後まで維持しながら、ほぼインテンポで重厚に仕上げた。東響とノットの呼吸がいよいよピッタリと合致し、全パートが気迫の漲った音を奏でたためであろうか、がっちりとした構成の枠の中からはみ出さんばかりの熱気がオペラシティの場内を駆け巡る壮絶な演奏は、「これこそブラームスの醍醐味だ!」と快哉を叫びたくなるほど。
古典派からロマン派までを一つで繋いだ演奏会において、ノット/東響が提示した一つの「結論」に会場は大いに沸いた。このコンビ、もはやどの公演も聴き逃せない。

2014/6/20
新日本フィルハーモニー交響楽団 第526回定期演奏会 <All Brahms vol.2>
揺らぐ、沁みる…ハーディングのブラームス4番
@すみだトリフォニーホール

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ブラームス:交響曲第4番

ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:ダニエル・ハーディング

ブラームス・ツィクルス第2回、Vn協奏曲のソリストはあのI.ファウストという豪華さ。超辛口のファウストに対し、負けじと鋭く切り込む指揮者とオケの一体感が素晴らしい。その中で第2楽章では古部氏の柔らかなObが全体に波及し、束の間の安らぎを醸し出した。だが、ファウストが到達した恐るべき境地を強く認識させたのはアンコールのサラバンド。ヴァイオリン一挺で宇宙と対話するかの如き透徹した世界。このヴァイオリニストはどこまで行ってしまうのか、末恐ろしくなった。次回客演があれば是非バルトークをお願いしたい。
 
後半は第4交響曲。ハーディングは前回の2,3番同様かなり細部の彫琢を行い、と同時にオケの自発性も十全に引き出した見事な指揮。されど現れた音楽は前回とはだいぶ異なり、熱く濃厚。ハーディングの思惑と曲が完全に合致し、またオケもフルスロットルになった後半楽章には感銘を受けた。ただ、この曲にはどうしても酸いも甘いも噛み分けた枯淡の味わいを求めたい。特に前半楽章は才気と爆発力では解決できない要素を多分に含んでいると思うので、客席で聴いていて若干の物足りなさが残った。無い物ねだりではあるが、50代になった彼がどんなブラームスを聴かせるのか、俄然興味がある。

2014/6/17
東京フィルハーモニー交響楽団 第848回サントリー定期シリーズ
@サントリーホール

R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
R. シュトラウス:4つの最後の歌
R. シュトラウス:楽劇「サロメ」より 7つのヴェールの踊り
R. シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」より
R. シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」組曲

ソプラノ:浜田理恵
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:三浦章宏
指揮:飯守泰次郎

飯守さんの滋味あふれる棒によって紡がれた親密なシュトラウスだった。4つの最後の歌は声楽ソロ・Vnソロ・オーケストラが一体となり極上の響きが立ち昇った。素晴らしい味わい。

2014/6/14
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ 第212回定期演奏会
@サントリーホール

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲
ラフマニノフ:ジプシーの主題による奇想曲
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」

オルガン:椎名雄一郎
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ
指揮:松尾葉子


オケは十全の出来で見事だったが、指揮があまりにも一本調子。もっとテンポ揺らしたり歌わせても追随出来るアンサンブルだろうに、なんとも勿体無くて消化不良気味...繰り返しですがオケは素晴らしかったのでまた足を運びたく思います。

2014/6/14
東京交響楽団 第621回定期演奏会
@サントリーホール

ブーレーズ:ノタシオンⅠ-Ⅳ(管弦楽版)
ベルリオーズ:夏の夜
シューベルト:交響曲第8番「ザ・グレイト」

メゾ・ソプラノ:サーシャ・クック
管弦楽:東京交響楽団
指揮:ジョナサン・ノット


これまでの東響定期で一番驚嘆した。前半も高水準だったが、後半のあまりの良さに記憶が飛んでしまっている。指揮者のイマジネーションの豊かさ、スダーンのもとで培われた古典派〜初期ロマン派演奏にふさわしいオケのサウンド、様々な要素が絶妙に結実して生まれた名演。

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